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第1世代iPodの発表から丸5年! iPodの歴史を振り返る

Printable Version 2006年10月24日

10月24日(米国時間では10月23日)は、米アップルコンピュータ社の歴史に残る特別な1日だろう。5年前のこの日、携帯音楽プレーヤーの代表格であるiPodが米国にて発表されたからだ。いくつものサプライズと成功に満ちたこの華々しい5年間を、過去の記事を交えて振り返ってみよう。


【2001年10月】第1世代iPod

記念すべき第1世代iPodのデビューは、“画期的なデジタルデバイス”で“Macではない新製品”を発表するという招待状をメディアに送ったことで話題を呼んだ。

プレゼンに現れた米アップルのCEO・スティーブ・ジョブズ氏は、これまでの携帯音楽プレーヤーとは違う「First complete and seamless MP3 music solution」と説明している。

スクロールホイールによるメニュー操作、大容量を実現できるHDDの採用、iTunesによる音楽ファイルの管理とデータ同期といった、現在にも通じるiPodのエッセンスはこの時点ですでに完成していた。しかし、当時流行していたシリコン音楽プレーヤーの単なるHDD搭載版と見る人もいた。

この時点では、大半の人は現在のようにオーディオ業界や音楽業界まで巻き込んで“革命”を起こすとは予想していなかっただろう。

初代iPod
今となってはレア物の初代iPod。Macでしか動作しない

初代iPodのHDD容量は5GBだったが、その後、2002年3月には10GBモデルが登場。Apple Storeでの購入時に、背面に好きなメッセージを刻印できるパーソナライズが始まったのもこの機種からである。


【2002年7月】第2世代iPod

iPodがMacユーザー以外に興味を持たれ始めたのは、“Macworld EXPO 2002”で発表された第2世代iPodからだろう。外観は第1世代iPodと変わらないが、物理的に回転しないタッチホイールを採用し、AACの再生にも対応。

さらにMac用だけでなく、Windows用のパッケージも用意された。Windows環境ではまだiTunesが提供されておらず、『Musicmatch Jukebox』が付属し、接続方法もi.LINK(FireWire400)のみだった。HDD容量は、5/10/20GBの3種類だ。

第2世代ipod
今ではMac/Windowsの両対応をうたうiPodだが、第2世代iPodではMac/Windowsで別々のパッケージを用意していた

【2003年4月】第3世代iPod

初代の発表から約1年半を経て、大幅リニューアルとなった第3世代iPod。センサーで指の動きを感知するタッチホイール/タッチボタン、i.LINKだけでなくUSB 2.0のケーブルつなげるDockコネクタなど新要素が満載だった。

液晶ディスプレーのバックライトを点灯させると、4つのタッチボタンが赤く光るのも印象的だ。iTunesを使わずに、本体で直接プレイリストを作成できる“On-The-Go プレイリスト”に加え、アドレス帳/カレンダー/To Doリスト/ゲームなどのオマケ機能も充実した。

HDD容量は当初10/15/30GBの3種類だったが、HDDの進化に合わせて2003年9月には10/20/40GB2004年1月には15/20/40GBのラインアップに変更されている。

忘れてならないのは、この第3世代iPodの発売と同時に、音楽配信サービス“iTunes Music Store”を米国でスタートさせたということ。アップルのリリースによれば、ダウンロード数は1週間で100万曲8週間で500万曲4カ月で1000万曲とのこと。

2003年10月には、iTunes Music Storeが使えるWindows版のiTunesが登場。アップルは、このiTunesが3日半で100万件のダウンロード数を達成したと発表している。

シンプルかつ整理されたインターフェースで、瞬く間にWindowsでもユーザーを集めていったiTunesは、iPodが一般人に認知されて支持を集めていく上で重要な役割を果たしただろう。

エッジが丸まったデザインに変わった第3世代iPod
エッジが丸まったデザインに変わった第3世代iPod

【2004年1月】第1世代iPod mini

日本におけるiPodの認知度を一気に押し上げたのが、iPodの弟分とも言うべきiPod miniだ。ホワイト単色だったiPodとは打って変わって、シルバー/ゴールド/ピンクブ/ルー/グリーンの5色で展開。

ホイールにはタッチセンサーとボタンが統合され、ボタンは以前の第2世代iPodのようにクリックしたときに指で押した感じが得られるタイプに戻った。HDD容量は4GBだ。

iPod miniの代表的なエピソードとしては、発売当初、人気が集中して在庫薄が続いたことが思い出される。

2004年1月の発表当初、アップルは米国外での発売を4月としていた。しかし、予想を上回る需要が米国内で発生したため、米国外での発売を7月に延期されている

日本でも大々的にプレスイベントが開催され、テレビやファッション誌など、パソコン専門誌以外にも頻繁に取り上げられていた。そのプロモーションのおかげか、一般販売店では発売前から予約が殺到して、予約なしに購入するのが非常に困難な状況になった。また、発売日にはアップルストア銀座に長蛇の列ができたほど人気を集めていた。

iPod mini
初めてカラーバリエーションを持った小型モデル、iPod mini

【2004年7月】 第4世代iPod

第4世代のiPodは、米国外におけるiPod miniの発売に合わせて発売された。iPod miniと同じタッチセンサーとボタンが一緒になったホイールを採用。HDD容量は20/40GB。

第4世代iPod
ホイールが変わった第4世代iPod

【2004年10月】iPod photo、iPod U2 Special Edition

2004年はiPodのラインアップが増えた年で、iPod miniに加えて、iPod photoiPod U2 Special Editionも10月に発表されている。いわゆる“iPodファミリー”が形成されていったわけだ。

iPod photoは、第4世代iPodをベースに初めてカラーディスプレーを搭載した製品で、その名のとおり写真の再生に対応している。HDD容量は40/60GBだったが、2005年2月に30/60GBのラインアップに変更されている。

一方、iPod U2 Special Editionは、アイルランドのロックバンド、U2とのコラボレーションで実現した製品で、黒のボディーに赤いホイールを採用している。iPodのCMにも使われたU2の“Vertigo”は、iTunes Music Storeでも大ヒットした。

HDD容量は20GB。なお、iPod U2 Special EditionはiPodラインアップの変更に伴い、2006年6月に30GBの第5世代iPod版がリリースされている。

iPod photo
写真再生も可能になったiPod photo
iPod U2 Special Edition
iPod U2 Special Edition。背面にはのU2メンバーのサインがあしらわれている

【2005年1月】 第1世代iPod shuffle

iPod shuffleは、2005年1月に開かれた“Macworld Expo 2005”の基調講演で“One More Thing”(最後に紹介する目玉製品)として紹介された。

第1世代iPodから数えて3年、記憶媒体として初めてフラッシュメモリーを使い、液晶ディスプレーを取り払うことで、アップルが「ガムのパッケージより小型かつ軽量」と表現する小さなボディーを実現。メモリー容量は512MBと1GB。

1万円台という低価格、ボタンを押すだけの簡単操作、転送された曲をシャッフルして楽しむというコンセプトなどがユーザーに受け入れられて、発売当初はApple Storeだけでなく量販店一般販売店でも入手困難になっていた。

その後、iPod shuffleは2005年度グッドデザイン賞の大賞候補として選出され、金賞を受賞している。

iPod shuffle
従来のiPodラインアップでカバーできなかった、小容量/低価格ゾーンを狙うiPod shuffle

【2005年2月】第2世代iPod mini

iPod shuffleの新規投入から約1ヶ月、矢継ぎ早に市場に投入されたのが第2世代のiPod miniだ。本体色はシルバー/ブルー/ピンク/グリーンの4色で、HDD容量は4/6GB。

2004年の年末商戦を経てiPodファミリーはいよいよ本格的な普及を迎え、MDなどと並ぶ代表的な携帯音楽プレーヤーとして一般レベルにも浸透し始めた。この時期アップルは、製品説明会で日本国内ではMDプレーヤーを超えて、トップシェアとなるジャンルに成長を遂げたと解説している。東京など都市部では、電車や街中でiPodの白いイヤホンを付けている人を見かけるようにもなった。

第2世代iPod mini
ゴールドがなくなり、若干色合いが変わった第2世代のiPod mini

【2005年6月】第4世代iPod (w/Color Display)

2005年6月には、モノクロ液晶ディスプレーのiPodと、カラー液晶ディスプレーのiPod photoのラインアップを統合。カラー液晶ディスプレーを搭載し、HDD容量が20/60GBのiPodを市場に投入した。

同時期のニュースで特に注目したいのは、iPod/iTunesがポッドキャストに対応を果たしたと言う点。iTunes Music Storeではポッドキャストの独立カテゴリーを設けて、プロ/アマ問わず番組を募集した。その甲斐あってかブログなどと並んで個人/企業の情報発信のひとつとして認知され、今ではコンテストが開かれるほど盛り上がりを見せている。

第4世代iPodカラー
iPod photoとラインアップが統合されたカラーディスプレー搭載の第4世代iPod

【2005年8月】iTunes Music Store 日本版

iPodではないが、アップルのデジタル音楽製品を語る上で、iTunes Music Storeは絶対に外せない。

米国でのスタート以降、2004年6月には英仏独、2004年12月にはカナダ、2005年5月にはデンマーク、スウェーデン、ノルウェー、スウェーデンと、トントン拍子で開催国を増やしてきた。

かねてから噂されていた日本でのオープンは、2005年の8月になってようやく発表。音楽配信業界の“黒船”とも呼ばれ、メディアにも数多く取り上げられて華々しいデビューを飾った。今でも携帯電話機向けの“着うたフル”などと並んで、国内の音楽配信サービスで抜群の知名度を誇っている。

iTunes Music Store
日本語版のiTunes Music Store

【2005年9月】第1世代iPod nano

iPod、iPod mini、iPod shuffleとiPodのラインアップを増やしてきたアップルが取った次の一手は、薄さを強調したiPod nanoの発表だった。当時、シリーズでも随一の売れ筋であったiPod miniの販売を終了し、その後継に位置づけたという点でもインパクトが大きかった。

iPod miniの4色バリエーションから、ホワイトとブラックというシンプルな2色に変更。小型ながらもカラー液晶ディスプレーを搭載し、記憶媒体には2/4GBのフラッシュメモリーを採用した。この後、2006年2月には1GBモデルが追加されている。

余談だが、iPod nanoの発表とともに、検索結果をランダムな曲順でプレイリスト化できる“Smart Shuffle”機能を備えたiTunes 5も公開された。しかし、直後の10月にiTunes 6が登場し、バージョン5はわずか1カ月後の短命に終わっている。

iPod nano
ホワイトだけでなく、ブラックの本体カラーも用意した第1世代iPod nano

【2005年10月】第5世代iPod

小型版iPodに次いで、iPod自体にも世代交代の波が訪れる。ビデオ再生に対応した第5世代iPodだ。

iPod nanoのデザインを踏襲する形で、本体が薄くなり、ホワイトとブラックの2色を用意。HDD容量は30/60GBモデルだ。2006年9月には、現行モデルとなる30/80GBに容量がアップしている。

第5世代iPodの発表と同時に、iTunes Music Storeにおけるミュージックビデオの配信も開始した。ビデオのカテゴリーはその後、テレビ番組映画にまで広がり、映像配信の分野でもiTunes Music Storeの地位を固めつつある。

2005年を通して見ると、iPodのポッドキャスト対応、日本版iTunes Music Storeのオープン、ビデオiPod用のミュージックビデオ配信とコンテンツが充実した年だった。iPodファミリーの拡充に着手した2004年が“ハード”の年だとすれば、2005年はiPodファミリーが完成して、さらに楽しめるものの幅を広げようとした“コンテンツ”の年と言えるだろう。

第5世代iPod
ビデオ再生に対応し、外観も一新した第5世代iPod

【2006年9月】第2世代iPod nano、第2世代iPod shuffle

駆け足で新機種が投入された前の2年に比べて、2006年はiPodのリリース数が減っている。インテル製CPUを搭載したMacがひととおり出揃った9月になってから、ともに第2世代となるiPod nanoとiPod shuffleが発表された。

第2世代のiPod nanoでは、iPod miniを彷彿とさせるシルバー/グリーン/ピンク/ブルー/ブラックの5色のカラーバリエーションが復活。本体表面も、iPod miniと同種の陽極酸化処理(アルマイト)に戻っている。メモリー容量は2/4/8GB。

さらに10月にはアフリカでのエイズとの闘いにビジネスが関わることを趣旨として特別に製品を作る“(RED)プロジェクト”に基づいた、赤い本体色のiPod nano (PRODUCT) RED Special Editionも登場した。

第2世代のiPod shuffleもデザインを一新。本体が小型化され、背面にクリップが付属。本体素材もプラスチックからアルミに変わり、色もシルバーカラーに変わっている。メモリー容量は1GBだ。

同じタイミングでiTunes Music Storeの名前がiTunes Storeに変更され、米国内で映画の配信サービスが始まっている。

iPod nanoとiPod shuffleの第2世代
第2世代となったiPod nanoとiPod shuffle


(編集部 広田稔)





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