【WWDC 2006 Vol.7】基調講演ビデオと一緒に読む Lepard 10個の注目機能(前編)
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2006年08月09日
Macの世界開発者会議“WWDC 2006”の基調講演では、米アップルコンピュータ社が開発中の最新OS、Mac OS X "Leopard(レパード)"の紹介が1つの目玉となった。
同社CEOのスティーブ・ジョブズ氏によれば、同OSのいくつかの重要な機能は、「他社に真似されないように来年春のリリース直前まで、もうしばらく秘密にしておく予定」とのこと[00:29:27]。
WWDCの基調講演では、Mac開発者にも関わりを持って欲しい10の重要な目玉機能をジョブズ氏とプラットフォーム体験担当のスコット・フォーストール氏の2人が交代で紹介した。以下、基調講演の内容をできるだけ忠実にお伝えしていこう。
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スティーブ・ジョブズCEO |
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スコット・フォーストール氏 |
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基調講演ビデオを一緒に見よう!
米アップルは、 こちらのページで今回の基調講演をストリーミングビデオとして配信している。今回の記事では文章の要所要所でこのストリーミングのタイムコードを[(時):(分):(秒)]で記載し、実際にビデオで確認できるようにした。ぜひ映像と合わせて読んでほしい。
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【その1】64bit[00:29:55]
Leopardは、UNIXレベルも含めて完全に64bit CPUに対応。従来の32bit環境とも完全な互換性を保っており、32bitと64bitのアプリケーションを並列して実行できる。
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“Carbon(カーボン)”や“Cocoa(ココア)”といったMac OS XのAPIも64bit化されている |
【その2】Time Machine[00:31:36]
HDDのクラッシュで、大事な書類やデジカメ写真などをなくすとダメージが大きい。とはいえ、いちいちデータをバックアップをするのも大変だ。世間ではよく「バックアップしろ」と言われているが、フォーストール氏によれば実際にバックアップしている人は全体の26%ほどしかいないという。
フォーストール氏は「しかも、そのほとんどは大事なファイルだけを手動でコピーしてディスクに焼くといった原始的なやりかたで、きちんと計画的にバックアップをしている人は全体の4%ほどしかいない」と語る。
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実際にバックアップしている人は全体の26%ほど |
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さらに計画的にバックアップをしている人は全体の4%ほど |
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そんな不慮の事故に備えていない大半のユーザーのために用意されたのが、“Time Machine(タイムマシーン)”機能だ。Macでファイルを誤って消去しても、HDDがクラッシュしても、いつでもデータを元の状態に戻せる。
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『Time Machine』は、ディスクの状態の変化を別のHDDやネットワーク上のサーバーなどに記録し続けるという仕組みで動作している |
講演では、Finder上で消去したファイルを復元するデモが行なわれた[00:36:15]。まずはFinderで、そのファイルがあったはずのフォルダーを開く。本当はファイルが5つあるはずなのに、4つしかない。どうやら間違って消してしまったようだ。
そこでDockにあるTime Machineのアイコンをクリックすると、デスクトップの背景がさーっと画面の下の方にずれて、宇宙空間が映し出される。この背景はアニメーション表示で、星が動いたりきらめいたりしている。
現在、開いているウィンドウの後ろには、同じウィンドウの過去の状態が合わせ鏡をしたようにずっと続いている。画面右側に表示される日時を選んでクリックすると、その時点におけるフォルダーのファイル構成が確認できる。
そうやって時間を巻き戻していくと、ある時点でファイルが5つに増えた。この消えたファイルを選んで現在のデスクトップに持ってくることもできれば、HDD全体を過去の状態に戻すことも可能だ。
Finderだけでなく、ほかのアプリケーションでもTime Machine対応であれば、過去にさかのぼってデータを復元できる。
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画面右にある定規のメモリのような線を操作し、ウィンドウの状態を過去のある地点に戻せる。写真では見えにくいがウィンドウ右にある矢印では、1枚1枚過去のウィンドウに移動できる |
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『アドレスブック』で、友人の名前を検索するが、情報が表示されない。フォーストール氏は「アドレスブックを整理していたときに誤って捨ててしまったようだ」と言ってTime Machineを起動し、過去にさかのぼって友達のアドレスデータを取り戻した |
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『iPhoto』でも同様のデモを行ない、過去の消した写真を取り戻した |
このようにTime Machineは、ユーザーが特に意識をしないでもデータをバックアップしてくれるだけでなく、バックアップファイルの復元時に過去にデータを置いておいた場所を目で確認しながら時間を巻き戻せるという点が新しいと言える。
【その3】Complete Package[00:42:00]
Complete Packageとは、写真撮影ソフト『PhotoBooth(フォトブース)』やマルチメディア再生環境『Front Row(フロントロー)』、ベータ版として公開している『Boot Camp(ブートキャンプ)』など、現在のMac OS X“Tiger(タイガー)”では個別提供になっているソフトを、LeopardではすべてOS標準機能として盛り込むということを指す。
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Leopardは“Complete Package” |
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『Boot Camp』など、個別提供になっているソフトが標準機能として盛り込まれる |
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【その4】Spaces[00:43:53]
パソコンでは、メールソフトやウェブブラウザー、ワープロなど、複数のアプリケーションを並行して使うことが多く、気がつくと画面がウィンドウだらけになってしまう。
“Spaces(スペーシズ)”は、仮想の作業環境を作り出す機能だ。例えば1つは電子メール専用の作業環境に、もう1つはウェブブラウザーで調べ物をしながら文章を書くための作業環境にする。これらを切り替えながら使うことで、画面上に同時に表示されるウィンドウの数を減らせる。
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『Spaces』で複数の作業環境を作り、使い分けることでデスクトップの見た目がウィンドウで煩雑になるのを防げる |
Spacesのデモはジョブズ氏が行なった[00:44:45]。2行2列に並べられた作業空間を用意し、それぞれの作業環境を切り替えてみせた。1つの作業環境から別の作業環境へウィンドウをドラッグして移動することも可能だ。
4つの作業空間(Spaces)は上下左右に隣接しあっており、切り替え時には隣の作業環境が、スライドインしてくるようなアニメーション効果が現れる。なお、Spacesの作業環境は最大で3行3列の9個まで用意できるようだ。
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4つの作業環境を作り、1つ目は『Mail』の送受信、2つ目は『GarageBand』、3つ目は『Final Cut』を使ったビデオ編集、4つ目はウェブブラウズといった用途に分けて、切り替えながら使ってみせた |
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Spacesの小さなサムネール画面(囲み)をデスクトップに表示して、現在どの作業環境にいるのかを把握したり、すべての作業環境を俯瞰することも可能だ。 |
【その5】Spotlight[00:47:13]
デスクトップ検索の“Spotlight(スポットライト)”機能は、ネットワーク越しにほかのマシンも検索できるようになった。
また、アプリケーション名の最初の数文字を打ち込んでSpotlight検索し、そこから起動するというランチャー風の利用方法にも対応。そのほか、最近使ったアイテムもすぐに検索できるようになっている。
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“Spotlight”機能は、ネットワーク経由でサーバー上にあるファイルなども検索できるようになった |
後編に続く
(ITジャーナリスト 林信行)
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