【WWDC 2006 Vol.8】基調講演ビデオと一緒に読む Lepard 10個の注目機能(後編)
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2006年08月09日
WWDCの基調講演では、次期Mac OS X“Leopard(レパード)”で追加される新要素のうち、開発者にも関わりを持って欲しい10の重要な目玉機能をジョブズ氏とプラットフォーム体験担当のスコット・フォーストール氏の2人が交代で紹介した。前編の記事に引き続き、残り5つの注目機能をお届けしよう。
基調講演ビデオを一緒に見よう!
米アップルは、 こちらのページで今回の基調講演をストリーミングビデオとして配信している。今回の記事では文章の要所要所でこのストリーミングのタイムコードを[(時):(分):(秒)]で記載し、実際にビデオで確認できるようにした。ぜひ映像と合わせて読んでほしい。
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【その6】Core Animation[00:49:28]
オーディオ用の“Core Audio”、2D/3Dグラフィック用の“Core Image”、ビデオ用の“Core Video”などに続くAPIとして“Core Animation”が発表された。
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アニメーション用のAPI“Core Animation” |
これは画面上の表示アイテムをアニメーションさせるためのフレームワークだ。画面上の表示アイテムを何層かにレイヤー化し、自由自在に動かせる。人目を引く大掛かりなCGアニメーションから、ちょっとしたユーザーインターフェースの動きまで、幅広い用途に使えるだろう。
アップルのワールドワイドソフトウェアプロダクトマーケティング担当シニアディレクター、ブライアン・クロール氏によれば、Leopardの“Time Machine”機能で使われている、合わせ鏡の様に並んだウィンドウが前後に動くというアニメーションもこのCore Animationを使って実現しているという。
Core Animationのデモは、iPod + iTunesのCMをリアルタイムで再現するという必見モノ[00:50:55]。6000枚近いCDアルバムジャケットが連なってビル群を作り出すというアニメーションで、視点を変えたり、任意のアルバムを選んで手前に呼び出したり、ジャケットの裏面を表示させたりと、さまざまな操作を行なった。
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ジャケットの裏面を表示 |
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無数のアルバムが舞う |
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アルバムジャケットが大胆に動き回る |
【その7】Universal Access[00:53:16]
入力補助機能の“Universal Access(ユニバーサルアクセス)”では、点字サポート、クローズドキャプション(聴覚障害者用に画面に文字を表示させる技術)、より簡単なナビゲーションなどに加えて、“Voice Over”による音声合成が大幅に改良されている。
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入力補助機能の“Universal Access”では“Voice Over”による音声合成が大幅に改良された |
いくつかあるUniversal Accessの新機能のうち、ジョブズ氏はLeopardの音声合成(テキスト読み上げ)機能をとりあげデモを行った[00:54:03]。Macは、初代Macから英語の音声合成機能が用意されていたが、最新のMac OS X "Tiger"でも、どこか機械っぽい雰囲気は残っていた。
ジョブズ氏は、まずTigerのVoice Over機能による読み上げを聞かせ、その後、それより少しだけ聞き取りやすいWindows Vistaに搭載予定の読み上げ機能を比較。最後にLeopardの読み上げ音声を再生したが、これが別格のものだった。とても自然は発声で、読み上げスピードを速くしてもはっきりと聞き取ることができた。
【その8】Mail[00:57:27]
ジョブズ氏も毎日愛用しているというメールソフト『Mail』も大幅に機能強化される。ジョブズ氏は“Stationary”と“Notes”、“To Do”という3つの機能を紹介した。
Stationaryは、ちょうどiWebのように、デザイナーがレイアウトしたテンプレートを使って見栄えのいいHTMLメールを手軽に作れる機能だ。
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Mailの新機能“Stationary”では、見栄えのいいデザインのHTMLメールを作れる |
Notesは、自分宛のちょっとしたメモなどを書き留めて1つのフォルダーに入れて管理できる機能。ジョブズ氏は、「これまでに忘れてはならない用件などを自分宛のメールにして送った経験がないだろうか?」という質問を投げ掛けた。
「多くの人がこうしたことをやっていると思う。われわれはこうしたメモをうまく管理する方法がないかと考えてきた」とジョブス氏は語る。そうして出た答えが、このNote機能だ。
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メモを書きためておける“Notes” |
同様に、メモに用件の締め切りが書かれていることがある。LeopardのMailでは、そうした用件の書かれた行を選択して、簡単にチェックマーク付きの“To Do”リスト項目に変換し、優先順位などの情報を付け加えることができる[1:00:00]。
このTo Doリストは、Mailだけでなく、iCalを含む他のアプリケーションからも参照できるシステムワイドのTo Doリストだ。
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iCalなどからも参照できるTo Doリスト |
デモではジョブズ氏は、まずStationaryを元に新規メールを書き起こしてみせた[1:01:08]。続いて過去に作ったメールをStationaryで清書し直し、写真をiPhotoから取り込んで差し替える様子を実演した。
続けて「Leopardがちゃんと期日をまもって出荷できるようにしろ! すべてのバグを潰して、Vistaをぶっ飛ばせ」というメモを書き、それがMailに新規に追加された“Notes”というフォルダに表示されること、地図などが含まれたPDF形式のノートも保できることを紹介した。
最後にジョブズ氏は、Notesの1つを開いて“Bring equipment(機材を持ってくる)”という行をハイライト選択し、これをキー操作ひとつでTo Doリストの項目に変換して見せた。
こういったTo Doリストを作成すると、それが同じくMailに用意された“To Do”というフォルダーにも一覧表示されるようになる。
【その9】Dashboard[1:05:55]
『Dashboard(ダッシュボード)』は、“ウィジェット(Widget)”と呼ばれる小さなプログラムの実行環境。Dashboard関連では、Dashboardの開発環境の“Dashcode”と、任意のウェブページの一部をウィジェット化できる一般ユーザー向け機能の“WebClip(ウェブクリップ)”という2つの発表があった。
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Dashboard関連で発表されたのは、“Dashcode”と“WebClip”の2つ |
講演では、インターネットで連載されている人気漫画を表示させ、ウィジェット化したい部分の範囲選択をし、実際にウィジェット化してみせた[1:08:36]。新規作成したウィジェットはテーマの選択が可能で、四角形や破りとった紙の形などさまざまな形状を選べる。
続けてオークションサイトで欲しい商品のウェブページを表示させ、これもウィジェット化した。ジョブズ氏は「オークションが終了したら、このウィジェットを捨てればいい」と言う。
さらにアップルの公式ウェブページにある人気ウィジェットTOP 10のリストもウィジェット化した。リストが更新されれば、ウィジェットの表示情報もちゃんと更新される。
同様に『New York Times』紙のベストセラーコーナーも、ウェブカメラ(ライブカメラ)も、Safariで表示させて、その一部を切り取るだけで、簡単にウィジェット化できる。デモが終わると会場からは拍手があふれた。
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WebClipでは、漫画のページを範囲選択し、ウィジェット化するデモを見せた |
【その10】iChat[1:13:32]
最後に紹介したのは新しいiChat。ジョブズ氏が目玉とする3つの機能を詳しく解説した。
1つ目は『PhotoBooth』の映像効果をライブで適応する機能。2つ目は相手に写真のスライドショーやプレゼンテーションを見せることができる“iChat Theater”という機能。3つ目はビデオチャットの背景に静止画や動画を合成する技術“Backdrop”だ。
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ビデオ系で3つの機能が追加されたiChat |
ジョブズ氏は、相棒の上級副社長、フィル・シラー氏をビデオチャットに呼び出し、Photo Booth効果を実演[1:15:27]。渦巻き効果などでシラーの顔がゆがむと場内は爆笑の渦に包まれた。
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いつものシラー氏の顔が…… |
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ご覧の通りゆがんでしまった! |
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続いてiChat Theaterのデモに移り、旅行写真のスライドショーを再生。『Keynote』のプレゼンテーションを、さらにQuickTimeムービーも再生して見せた。
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iChat Theaterは写真やプレゼン資料をチャット相手に見せられる |
場内を驚かせたのはBackdrop機能だ[1:18:59]。フィル・シラー氏はしばらくカメラの外に移動し背景を撮影させると、Backdrop機能をオン。
その後、シラー氏が海の画像を指定すると、背景が海やタイムズスクエアに切り替わった。Backdropでは静止画だけでなく動画の背景も選べるようで、シラー氏はタイムズスクエアの動画やジェットコースターの動画を合成して場内を沸かせた。
そのほか、iChatでは、仕事用/プライベート用など複数のアカウントでログインするためのマルチログイン機能、人に見られたくないときに密かにログインする“Invisibility”、メンバーリストのアイコンのアニメーション、ビデオ録画機能といった機能を紹介した。
ここで紹介した10個のほかに“Parental Control”機能やiCal機能も、改良されていることも付け加えた。こうした大幅なチューンアップが施されたMac OS X "Leopard"は、2007年の春までに出荷するという。
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子供に見せたくないコンテンツを規制する“Parental Control”機能 |
(ITジャーナリスト 林信行)
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