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【Apple Expo 2006 Vol.1】目玉はiPod nanoだが……目立つアップルの消極的な態度

Printable Version 2006年09月15日

“Apple Expo”の会場は、パリ南部にあるイベント施設“Porte de Versaille(ポルト・デ・ ヴェルサイユ)”

9月12日、フランスのパリで毎年恒例の“Apple Expo”が開幕した。“MACWORLD EXPO”よりも古い、歴史を持つヨーロッパ最大のMacイベントだ。

スティーブ・ジョブズのCEO就任後、米アップルコンピュータ社はこの場を『Mac OS X Public Beta』やキーライム色の『iBook』、『Apple Wireless Mouse』や『同Keyboard』といった多くの新製品の場に活用してきた。

しかし、今年のアップルは一転して消極的な姿勢を見せていた。会場中央にあるアップルブースは例年の半分ほどの大きさで、通常ならブースを尽くすであろう最新製品の24インチiMacも1台しか置かれていない。



アップルブース
アップルブースの様子
最新の24インチiMacはわずか1台

スティーブ・ジョブズCEOによる基調講演も当然行なわれていない。ヨーロッパのMacユーザーがジョブズCEOを最後に見たのはもう3年も前のことだ。2年前は膵臓がん手術の直後で、療養のためフィル・シラー上級副社長が代役として壇上に上がった。

昨年は直前になって講演が中止され、ヨーロッパのプレスだけを集めたカンファレンスを開催。それでもジョブズCEOは来仏し、展示会場のソニーブースで“ウォークマン”を手に取って、渋い顔を見せるといったパフォーマンスを行なった。

だが、今年はそれらすらもない。いや、それどころかアップルはApple Expoの初日にぶつけるようにして、米国でSpecial Eventを開催し、全世界が注目する音楽関連のプロダクトを発表した。

アップルヨーロッパは、ヨーロッパのプレスを集めて、このSpecial Eventの特別生中継を行なったはいるものの、その会場に選ばれたのは、パリから特急列車で数時間かかるロンドンだった。


iPod nanoは会場に現れたが………

アップルが、今年のApple Expoを意図的に無視している様子はところどころで感じられる。Special Eventが開催されたアメリカ時間の12日朝10時は、フランス時間の同日夜7時。Apple Expoの初日に会場に足を運んでも当然、新iPodは並んでいない。

街ではApple Expoの開催に合わせて、主立った場所にiPodの宣伝ポスターが貼られていたが、これも当然、旧製品のものだ。Special Eventの開催にあわせて、このポスターが張り替えられることを期待する声もあった。実際、イベントも2日目の朝になると、会場の最寄り駅の通路はiPod nanoのポスターで埋め尽くされていた。

iPod nano
会場の最寄り駅に張り出されたiPod nanoのポスター

そのかわりパリ中の主立ったところに貼られていたiPodポスターは、いつのまにか映画のポスターに入れ替わっている。

Apple Expo初日の夜、フランスのMacユーザーの間では、果たして新iPodがApple Expoに展示されるのかどうかが大きな話題となり、2日目の朝には開場前から多くの人が列を作っていた。

開場するやアップルブースに集まった人達は、アップルブースに新iPod nanoが並んでいるのを見て胸を撫でおろした。ただし、展示されているのは各色1台づつ。しかも、新iPodや新iPod shuffleは影も形もない。

2日目の夕方までには、販売店ブースに100台以上のiPod nanoが並んでいたことを考えると、物流の問題ではなく、やはりアップルが同イベントでの存在感を意図的に弱めているように見える。

iPod nano
アップルブースに登場したiPod nano。各色1台ずつと寂しい状態だった
fnac
会場内にあったフランスの販売店“fnac”のブースでは、第2世代iPodの販売が“山積み”でスタート

アップルとは対照的なサードパーティー

アップルの参加は消極的だったが、だからといってイベントがつまらなかったわけではない。同イベントはヨーロッパ最大のMac/iPod関連イベントとして認められ、米国からも多くの企業が出展している。また日本からもTUNEWEARが出展し、iPod Hi-Fi用のケースなどを展示していた。

会場で一番目立っていたのは、iPod用のスピーカー製品だ。他にiPod対応の車としてミニとアウディーが出展。BMWやプジョーといった車を展示するアクセサリーメーカーもあった。

リムジン
Apple Expo会場の目の前にもミニのリムジンが展示されており、来場者の関心を集めていた

Mac関連ではヨーロッパの中小の開発者が多数出展していた。これらについては後日レポートしたい。



(ITジャーナリスト 林信行)





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