MacBookの基本性能を丸裸に! 徹底ベンチマークテスト
MacBook-1.83GHz/2.0GHz(2006年5月発表)
アップルコンピュータ
13万4800円(1.83GHz ホワイト)、15万9800円(2.0GHz ホワイト)、17万9800円(2.0GHz ブラック)
http://www.apple.com/jp/
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2006年05月20日
前モデルとなる“iBook G4”からフルモデルチェンジを果たした“MacBook”。その魅力は単なる見た目やメモリー/HDD交換のしやすさだけではなく、大きく底上げされた基本性能にもあるだろう。
MacBookは、米インテル社製“Core Duo”のCPU、最大2GBまで増設できるPC2-5300 DDR2 SDRAMのメモリー、667MHzで動作するフロントサイドバス、シリアルATA接続で回転数が5400回転/分のHDD――といった点でプロ/ハイエンド向けノート“MacBook Pro”と同じ仕様となっている。
仕様だけ見ると、MacBookとMacBook Proの大きな違いはグラフィックユニットの有無だけのように感じられるが、果たしてどれほどの性能差があるのだろうか? 以下、8つの項目においてCPU、HDD、グラフィック、バッテリーの性能をテストしてグラフ化したので、購入の際の参考にしてほしい。
ベンチマークに用いたMacBookは、1.83GHz ホワイトと2.0GHz ブラックの2モデル。テスト環境は、OSはMac OS X 10.4.6、メモリーは1GBに統一してある。MacBookとMac miniは512MBのメモリーモジュールを2枚差して、デュアルチャネルが有効になった状態で計測した。なお、MacBook Pro/iMacの各シリーズ4機種の値は、先に掲載した17インチMacBook Pro-2.16GHzのレビューとほぼ条件が変わらないため転載している。
CPU性能
今回、なんといっても注目したいのはCPU性能だろう。『iTunes』による音楽ファイルのAACエンコードと、Pro版の『QuickTime Player』によるムービーのMPEG-4エンコードではMacBook Proと肩を並べる結果となった。iBook G4と比較すると、AACエンコードでは60%以上、QuickTimeでは30%以上も高速になっている。
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AACのテストでは、iTunes 6.0.4で、38.8分(12曲/392.7MB)の音楽ファイルをAAC(ビットレートは128kbps)に変換するのにかかった時間を計測。変換中に曲を再生するオプションはオフにしてある |
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MPEG-4のテストでは、Pro版のQuickTimeで1分のDVムービーを開き、書き出し形式を“MPEG-4”に指定して、変換するのにかかった時間を調べた。変換オプションは標準のまま |
CPUが高速化したおかげで、アップルがウェブサイトで配布しているハイビジョン解像度(HD)のムービーを、MacBook Pro同様にコマ落ちなく再生できるようになった。
なお、MacBookのディスプレー解像度は1280×800ドットなので、HDムービーを見るならこれに合わせて“720p”(1280×720ドット)のムービーを入手するといい。QuickTimeをPro版に有償アップグレードすれば、ムービーをローカルのHDDに保存することも可能だ。ハイビジョン映像は自分の目で確かめてみなければその精細さや、美しさがわからないもの。MacBookを手に入れたならぜひ一度体験してほしい。
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“NASA Space Shuttle”の“720p”ムービーを再生し、“アクティビティモニタ”で挙動を確認した。左が1.83GHz ホワイト、右が2.0GHz ブラック。HDムービーの再生中、QuickTime PlayerのCPUの使用率は70〜110%を行き来していた(コアがふたつあるため最高値は200%) |
HDD性能
HDD性能を見るファイル/フォルダーを複製するテストでは、回転数が5400回転/分で2.5インチのHDDを採用するMacBook/MacBook Pro/Mac miniが似たような傾向を示した。これらのマシンに比べて、7200回転/分で3.5インチのHDDを搭載しているiMacは50%以上は速い。
iBook G4のフォルダー複製が極端に遅いのは、HDDの回転数が4200回転/分と遅いのに加えて、CPU性能の低さが関係していると推測される。
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1GBの単一ファイルと、ファイルサイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーをローカルHDDに置き、複製するのにかかった時間を計測 |
ビデオ性能
良好な結果を示したCPUとHDDのテストから一転し、ビデオ性能のベンチマークにおいてはMacBookが見劣りする結果となった。特に3D性能を測る『Doom 3』のテストでは、前モデルのiBook G4のほうが150%も速く、惨敗に終わっている。この理由はもちろんMacBookが専用のグラフィックユニットを持たないことが原因だろう。
各Macが搭載するグラフィックユニットの仕様
| 機種名 |
グラフィック |
ビデオメモリー |
| MacBook-1.83GHz |
Intel GMA950 |
64MB(メインメモリーと共用) |
| MacBook-2GHz |
| 12インチiBook G4-1.33GHz |
ATI Mobility RADEON 9550 |
32MB |
| 旧15インチMacBook Pro-2GHz |
ATI Mobility RADEON X1600 |
256MB |
| 17インチMacBook Pro-2.16GHz |
| Mac mini-1.66GHz |
Intel GMA950 |
64MB(メインメモリーと共用) |
| 17インチiMac-1.83GHz |
ATI RADEON X1600 |
128MB |
| 20インチiMac-2GHz |
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2Dグラフィックの描画性能がわかる。『Adobe Photoshop CS』で縦1440×横640ドットの画像を開き、上から下までスクロールするのにかかった時間を計測した。 |
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以下の3つのテストでは3Dグラフィックの描画性能がわかる。『CINEBENCH 9.5』は、3D画像のレンダリングをCPU、またはGPUによって実行し、そのパフォーマンスを数値で算出する。“Rendering”はCPU性能、“OpenGL HW-L”はGPU性能をそれぞれ表わしている |
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Doom 3は、Universalアプリケーション化されたバージョン1.3を使い、標準状態でフレームレートを計測 |
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非Universalアプリケーションの『Unreal Tournament 2003』を使い、ゲームの表示サイズを1024×768ピクセルに、描写設定を最高に設定したうえで“flyby-citadel”のテストを実行した |
なお、『Adobe Photoshop CS』と『Unreal Tournament 2003(アンリアルトーナメント)』は非Universalソフトだ。Intel製CPUを搭載するiBook G4以外のマシンではPowerPCをエミュレーションする“Rosetta(ロゼッタ)”を介して動作しているので、これが足かせとなってスコアが落ちている。Unreal TournamentのテストでiBook G4が高いスコアを出しているのは間違いではない。
バッテリー駆動時間
最後にモバイルユーザーが気になるであろうバッテリー駆動時間を調べた。アップルの公称値では、MacBookファミリーの中でMacBookが最も長い駆動時間となっている。HDDを常時回してCPUを酷使するというHDムービーの再生では大差が出なかったが、DVDの連続再生では15インチMacBook Proの20%以上、17インチMacBook Proの10%以上も長時間動作した。
*放電容量は『システムプロファイラ』にて調べた実測値
各機種のバッテリー仕様
| 機種名 |
容量 |
最長動作時間 |
放電容量 |
| MacBook-1.83GHz |
55Wh | 6時間 |
5148mAh |
| MacBook-2GHz |
5192mAh |
| 旧15インチMacBook Pro-2GHz |
60Wh |
4.5時間 |
5480mAh |
| 17インチMacBook Pro-2.16GHz |
68Wh |
5.5時間 |
6810mAh |
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バッテリーが100%の状態からHDムービー、またはDVDビデオの連続再生を始め、スリープに入るまでの時間を計測(追記:テスト機は、『システム環境設定』の『省エネルギー』でMac本体/液晶ディスプレー/HDDをそれぞれスリープさせないように指定した。液晶ディスプレーの明るさを最高まで上げて、AriMacとBluetoothモジュールをオンにしている) |
基本性能だけを見るとかなりお買い得
MacBookはグラフィックを除いてMacBook Proに近い基本性能を持っている。iBook G4とPowerBook G4シリーズも同じPowerPC G4で動作周波数が近いCPUを搭載していたが、MacBookファミリーではバス幅やHDDなども底上げされたため、コンシューマー機とプロ/ハイエンド機の性能差がかなり縮まった。ゲームやビデオ編集などに使わず、ウェブブラウズやメールチェックが主なら、MacBookでもMacBook Proと変わらない処理速度を体感できるだろう。
とはいえ、パソコンを選ぶもの差しは内部パーツの性能だけではない。次回以降のレビューでは、入力デバイスの使い勝手や発熱について詳しくお伝えする予定だ。
(編集部 広田稔)
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