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2倍のファン回転数で10度も低下! 実はあまり“熱くない”新MacBook Pro
MacBook Pro-2.33GHz(2006年10月発表)
アップルコンピュータ(株)
30万9800円
http://www.apple.com/jp/

Printable Version 2006年11月01日

MacBook Pro
『MacBook Pro』

新しい『MacBook Pro』といえば、CPUが“Core 2 Duo”に変わったことがいちばんのポイントだろう。しかし、先日のベンチマークを行なっている際、ひとつ気がついたことがある。旧MacBook Proに比べて、本体があまり“熱い”と感じないのだ。

過去に掲載した旧MacBook Proのレビューでは、“本体左側が熱い印象”と伝えた。新MacBook Proでは一見、筐体デザインが何も変わってないように思えるが、どこに改良が加えられているのだろうか。早速、詳細を調べてみた。




意外と大きい10度の差

結論から言えば、新MacBook Proは、CPUファンの回転数が2倍にアップし、背面にある排気スリットがより広くなっていた。これらのおかげて廃熱効率が上がり、旧MacBook Proより10度前後もCPUの温度が下がったと推測される。


今回の計測に使ったのは、Marcel Bresink Software-Systemeが手掛けるシェアウェア『Hardware Monitor』だ(価格は7ユーロ)。CPUの各コアの温度や、HDDの温度、ファン回転数などをモニターすることが可能だ。比較対象にしたのはともに上位モデルとなる、新MacBook Pro-2.33GHz(新2.33GHZ)と、旧MacBook Pro-2.16GHz(旧2.16GHz)。

CPUの温度差は起動直後の状態ですでに現れている。旧2.16GHzが55度前後なのに対して、新2.33GHzは45度前後。アップルが配布しているHDムービーを10分ほど再生してCPUに負荷をかけてみると、旧2.16GHzは70度前後、新2.33GHzは60度前後までCPUコアの温度がアップした。

さらにCPUにかなりの負荷がかかっているであろうiTunesを使ったAACエンコードの最中でも、旧2.16GHzが85度前後まで上がったのに対して、新2.33GHzは75度前後。どの状態でも新2.33GHzの温度が低くなっている。

新2.33GHz
旧2.16GHz
起動直後に『Hardware Monitor』でCPUコアの温度を計測。左図が新2.33GHz、右図が旧2.16GHz(以下、4つの図も同じ)
新2.33GHz
旧2.16GHz
アップルが配布する720pのHDムービーを『QuickTime Player』で10分ほど再生して、撮影したスクリーンキャプチャー。QuickTime PlayerのCPUの使用率も、新2.33GHzのほうが20%ほど低い
新2.33GHz
旧2.16GHz
『iTunes 7.0.1』でAIFFファイルをAACに変換した際の温度。旧2.16GHzの85度という値はかなり高い状態だ

ファン回転数が2倍の2000回転に

すでに種明かしはしているが、温度が低くなった原因のひとつにファン回転数が高くなったことが挙げられるだろう。先の図を見てみると、旧2.16GHzのファンは起動直後、HDムービーの再生時ともに1000回転前後で回っているが、AACエンコード時に温度が極端に高くなると、回転数を2500回転に上げている。

一方、新2.33GHzのファンは、どの状態でも2000回転前後で推移していた。常時、きちんと冷やすことで、CPUコアの温度が上がるのを防いでいるのだ。ちなみに気になるファンの騒音だが、回転数が2倍に増えたとはいえ、個人的には旧2.16GHzに比べて新2.33GHzは同程度の動作音と感じられた。

もうひとつ注目したいのは、本体背面のスリットだ。旧モデルでは小さな縦長の排気口が73個並んでいたが、新モデルでは6個の横長のものに変更された。より広い排気口を確保することで、エアフローも改善されているのだろう。

今回計測したのはCPUコアの温度だが、冒頭でも述べたように体感でもその冷却効果ははっきりと体感できる。温度に対する感覚は個人差があるものの、旧MacBook Proの筐体が熱いと感じる人は、この温度が下がったことだけでも朗報かもしれない。特に『smcFan Control』や『Fan Control』といったオンラインウェアで旧MacBook Proのファン回転数を手動調節している人は、ぜひ店頭で体験してみてほしい。

スリット
上が旧モデル、下が新モデルの排気口。写真では見えないが、新モデルの横長のスリットは、さらに奥で1つの穴あたり6つほどに仕切られている

やや延びたバッテリー駆動時間

最後にオマケとしてバッテリー駆動時間もテストしてみた。新MacBook Proでは、旧モデルの4.5時間から0.5時間延びて5時間となっている。アップルコンピュータのプロダクトマーケティングディレクター、服部 浩氏によれば、「ハードやソフトなど全体を含めて、ハンドリングがうまくなった」ため動作時間が延びたそうだ。

また服部氏によれば、アップルが示す最大バッテリー駆動時間というのは、「システムをいちばん省エネになるように設定して、何か考えごとをしながらメールを打つといった利用シーンを想定」しているそうで、実際にこの操作を行なってスリープに入るまでの時間を割り出しているという。

バッテリー動作の状態でDVDビデオを連続再生してみたところ、旧2.16GHzでは2時間15分だったのが、新2.33GHzは2時間21分、新2.16GHzでは2時間27分と、5%以上は長時間化されたようだ。

バッテリー駆動時間
満充電した状態からDVD再生を始めて電源プラグを抜き、スリープに入るまでの時間を計測した


(編集部 広田稔)





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