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新MacBookの本体温度は“据え置き”──高回転ファンでバッチリ冷却!!
MacBook-1.83GHz(2006年11月発表)
アップルコンピュータ(株)
13万9800円(1.83GHzホワイト)
http://www.apple.com/jp/

Printable Version 2006年11月17日

ノート型Macの新モデルが発表された際、コアユーザーの中には 前回調べた処理速度と並んで、熱対策の改善具合が気になるという方も多いだろう。特に今回のMacBookでは、CPU自体が“Core Duo”から“Core 2 Duo”に変わっているのでなおさらだ。早速、計測ツールを使って新旧モデルの比較を行ってみた。

新MacBook
Core 2 Duoを搭載した新MacBook

その結果は以下の4点に集約される。

  • 新モデルは旧モデルよりCPUコアの温度が高くなった
  • しかし筐体表面の温度は旧モデルとほぼ同レベルにとどまる
  • 体感的には新旧に大差はない
  • 新モデルではCPUに負荷をかけるとファンの騒音が気になる場合もある

高性能CPUへの変更であるにも関わらず体感温度を維持した点は評価できるところだ。計測内容の詳細について見ていこう。


【CPUコアの温度とファン回転数の推移】

計測対象は新旧MacBookの1.83GHzモデル。旧モデルにはアップルコンピュータ(株)が提供するファームウェアアップデーター『MacBook SMC Firmware Update 1.1』を適用してある。室温は24度前後。冷却台は使わず、本体はデスクに直接置いた。

内部温度の計測には、Marcel Bresink Software-Systeme社のシェアウェア『Hardware Monitor』(7ユーロ)を利用。デュアルコアのうち“CPU Core 1”と認識される側の温度を採用した。

値を取ったのは、起動直後、起動10分後のアイドル時、1080pのHDムービー再生、iTunesのAAC変換──といった4つの状態だ。実温度と深く関わる要素である放熱ファンの回転数も、Hardware Monitorで同時に調査している。

旧MacBook-1.83GHz
旧1.83GHzの計測結果
新Macbook-1.83GHz
新1.83GHzの計測結果

【本体表面の温度】

写真左が旧1.83GHz、写真右が新1.83GHzになる。1つの円内にある数値は左が起動から10分後のアイドル時の温度、右がHDムービーの再生とiTunesのエンコードを続けて行なった直後の温度になる。つまり左が平常時の値、右が最高温度に近い値となる。

計測には(株)カスタムの放射温度計『CT-2000』を使用。作業中に気になるであろうキーボード面4ヵ所と、底面で特に温度が上がりやすい左側1ヵ所のデータを取った。

以前計測したMacBook Proと比べると、CPUコア温度の割に筐体表面の温度は低いが、このあたりは筐体材質の影響(樹脂よりアルミの方が熱伝導率が高い)が大きいのかもしれない。MacBookは筐体を通して放熱できない分、MacBook Proよりファン回転数が高いという推測もできる。

旧1.83GHz
旧1.83GHzのキーボード面温度
旧1.83GHz
新1.83GHzのキーボード面温度
旧1.83GHzの底面温度
旧1.83GHzの底面温度
新1.83GHzの底面温度
新1.83GHzの底面温度

ムービー視聴時などでやや気になる風切り音

テスト結果で興味深いのはファン回転数で、アイドル時も、負荷をかけたときも、新モデルのほうが高い数値を示した。このファンと密接な関係にあるのが、CPUの発熱だ。

Core 2 Duoは、同じクロック周波数のCore Duoより処理能力が高い(参考記事)。しかし、消費電力(=発熱)もやや大きくなってしまうというのが一般的な傾向で、実際、CPUコア温度の計測結果もそれを示している。

そこでCore 2 Duo搭載の新モデルでは、旧モデルよりファン回転数を上げるという対策が取られたようだ。新MacBook Proにおける廃熱スリットのような本体デザインの変更が見当たらないため、表面温度が旧モデルと変わらないのはファンの効果が大半と考えていいだろう。

ファン回転数の詳細を見てみると、アイドル時の値が1500回転/分から1800回転/分に引き上げられていた。しかし騒音は新旧モデルともにまったく気にならないレベルで、アイドル時の静音性が下がったという印象はない。

ただし、HDムービーの再生やiTunesのエンコードでCPUに負荷をかけたときにはがらっと印象が変わり、新モデルのファン音が明らかに聞こえるようになる。MacBookの冷却ファンは4000回転を超えるとかなりうるさく感じるようになるが、その値を超えてしまうのだ。特にコンテンツを楽しみたいHDムービーの再生時に、音声よりもファンの騒音が目立つのは残念である。

だが、負荷をかけるとまずCPU温度が70度台まで到達し、それを追いかけてファン回転数も上がって、その結果CPU温度が下がって60度台に落ち着く──という一連の流れを見ると、ファン回転数を今の状態より下げるのは現実的でないことは理解できる。やむを得ない対応というところだろう。


別の旧MacBookでも計測してみると……

蛇足となるかもしれないが、後日、別の旧MacBookを使って同じ検証を行ってみた。というのも上記の結果では旧モデルのCPU温度がかなり低く保たれており、普段使っている自分のMacBookと違和感を感じたからだ。

テスト対象はホワイトカラーの旧2.0GHzモデル。SMC Firmware Update を適用した上に、Lobotomo Software社の寄付ウェア『Fan Control 1.1』でファンの最低回転数を2500回転に引き上げて、冷却能力を高めている。また、室温も前述の計測時よりやや低く、本体をアルミ製の冷却台に置いているので条件的には有利なはずだ。

しかし結果は前述の違和感の通り、こちらの個体の方が高い温度を示した。CPU温度は起動直後から40度を超えた状態で、テキスト入力やウェブブラウズなどを続けていると50度強で安定した。さらにiTunesエンコードなどの高い負荷をかけると、70度を超えて、ファン回転数も5000回転前後まで上昇している。

前述の計測とはさまざまな点で環境を統一していないため、当然誤差は出るであろうが、それを考慮しても温度差が大きい。旧MacBookの熱周りに関しては、個体差あるいは製造ロットによる差などが大きい可能性も考えられる。



(高橋敦)





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