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【レビュー】Intel Macに対応!! 高度な変換機能で快適な日本語環境
ATOK 2006 for Mac
(株)ジャストシステム
1万290円(ATOK 2006 for Mac)、1万3440円(ATOK 2006 for Mac[電子辞典セット])、1万3440円(ATOK 2006 for Mac + Windows)
http://www.atok.com/mac/
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MacPeople 8月号 2006年09月01日
日本語入力ソフト『ATOK 2006 for Mac』は、Intel Macに対応し、先行するWindows版の機能もすべて押さえたATOKシリーズの最新版だ。最も重要な変換機能の強化はもちろん、新機能も総じて操作がスムーズで、初めて日本語入力ソフトを使うビギナーにも非常に使いやすい。
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『ATOK 2006 for Mac』の動作画面。対応システムはMac OS X10.3.9以上。対応機種はPowerPC G3以上か、米インテル社製のCPUを搭載したMac |
新機能では、まず“訂正学習”機能に注目したい。これまでは辞書に含まれない独特の略語や人名などはユーザーが登録するまで正しく変換できず、ストレスにつながっていた。2006では、これを簡単に学習させて一発で表示できるようにしているのだ。
今までの日本語入力ソフトは、辞書に登録する作業が意外と面倒だったために敬遠していたユーザーも、気軽に辞書登録できる、利便性の高い機能に進化したといえる。
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訂正学習機能の利用例。“システム技術”の略語とした“シス技”を学習させる場合は、最初に“システム”と入力して、“シス”以降を削除。次に“技術”と入力して、“術”を削除するとツールチップが現れる。ここで“control”+“shift”+“N”キーで単語辞書に登録できるのだ |
“明日”“今日”“今”などのキーワードから日付や時刻に変換したり、“2006/7/29”から“平成18年6月16日(金)”のように別表現に変換する“日付変換補助”機能は、メール作成時などテキストに日付や時刻を張り付けたいときに重宝する。和暦主体の官公庁の書類を処理する場合にも、忘れがちな西暦と和暦の変換を強力にサポートしてくれる。
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日付変換補助機能の利用例。日時や時刻の表示方法は、“環境設定”から“変換補助”の“日付”で変更できる |
“校正支援”機能は、ら抜き言葉や二重敬語、尊敬/謙譲語の混同、助詞、接続詞など、日本語の誤りをツールチップによって解説。今回から“役不足”“気がおけない”など間違えやすい用語も対象になっており、きちんとした手紙やスピーチ原稿といった慣れていない文章を作成するときには、非常にありがたい。
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校正支援機能の利用例。用語の意味を知りたいときに、“home”キーを押せば解説ツールが現れる。また、“環境設定”で“コメント形式の指摘”を選択すると、“使い方に注意”という指摘が現れるようになる |
また、“平成の大合併”による市町村合併で変更された自治体名称や、主要な海外都市名、歴史上の人物、さらには時事用語やトレンド用語などもアップデートされている。例えば“韮山町”のように古い名称を入力すると、“伊豆の国市”という現在の表記を指摘してくれる。
Universalアプリケーション化に伴って、運用面も強化されている。“バックアップツール”の搭載により、PowerPCマシンでATOK 2006を使っていれば、その環境をIntel Macにそのまま移行することが可能となった。Intel Macに買い替えようと考えているユーザーにはうれしい機能といえる。
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バックアップツールの動作画面。PowerPCマシンのATOK 2006環境をバックアップして、Intel Macに移行することも可能 |
ATOKビギナーは操作ガイドを見よう
そのほか、ATOK 2006の新しくなったポイントを紹介しておこう。電子辞書セット版では、従来とは異なり、文字を入力してまず対象にしたい辞典に切り替えてから用語を調べるという手間がなくなった。
すべての辞典を串刺し検索して、最初に見つかった項目を表示する“自動辞典切り替え”機能を搭載したので、辞典設定を気にすることなく、スムーズに用語を調べられる。
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自動辞典切替機能の利用例。電子辞書セットには、“明鏡国語辞典”“ジーニアス英和・和英辞典”のインストーラーが収録されている。“A TOK 2006”をインストールしただけでは、電子辞書は組み込まれないので注意しよう |
携帯電話でもおなじみの“推測変換”モードは、先頭の文字を入力すると、変換履歴や辞書から推測した変換候補を表示してくれる機能だ。
英単語にも対応しており、スペルと意味を調べたいときにも、先頭から3〜4文字さえ入力すればだいたい候補が表示される。そこでスペルを調べる場合は、単語を選択して“control”+“W”キーを押そう。これで、電子辞書の内容が表示される仕組みだ。
モードのオン/オフはショートカットで切り替えられるので、うっとうしいと感じるなら必要なときだけオンにするといい。
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“推測変換”モードをオンにするには、“ATOKパレット”の“メニュー”から“推測変換モード”を選択するか、“control”+“shift”+“I”キーを押せばいい |
もうひとつ、ATOKを初めて使う人に役立つ“ATOK 2006操作ガイド”が、意外とうれしい機能だ。“基本操作をマスター”“変換テクニック”“効率アップ”の3つに大別され、それぞれのテーマごとに数項目の操作ガイドが用意されている。
“音声ガイド”付きで使いたい機能を整理して学習できるので、初心者だけでなく、既存ユーザーのATOKに再理解の面でもお勧めだ。
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ATOK 2006操作ガイドでの学習は、入力方法(ローマ字/かな)とキー操作(ATOK基準/ことえり基準)が選択できるので、ふだんの自分の操作環境で学べる |
間違った日本語をしっかりフォロー
日本語入力ソフトは、変換性能は言うに及ばず、機能という面でもこれから先大きな進化はないだろう。それは、ほかのソフトと比較すれば一目瞭然。それぞれソフト間に大きな違いはないからだ。
なんといってもATOKの魅力は変換エンジンだが、それ以外の機能では口語の方言対応や校正支援機能の充実ぶりが目立つ。日本語をあらゆるシーンで快適に入力することを中心に考えられたソフトだといえるだろう。
| 機能 |
ATOK2006 |
egbridge Universal |
ことえり |
| 前後の文章からの変換候補解析 |
あり |
あり |
なし |
| 似た意味の候補表示 |
連想変換 |
類義語変換 |
なし |
| 推測変換 |
省入力データと確定履歴から |
専門辞書と確定履歴から |
確定履歴からのみ |
| 口語の方言対応 |
全国 |
なし |
関西のみ |
| 校正支援機能 |
誤字、誤入力、誤用 |
一部の文字のみ対応 |
なし |
| タイプミスの補正 |
自動的に学習 |
なし |
なし |
| 訂正学習機能 |
あり |
あり |
なし |
| 日本語の意味から和英変換 |
あり |
あり |
なし |
| 郵便番号変換 |
あり |
あり |
なし |
| 旧市町村名の訂正機能 |
あり |
なし |
なし |
| 顔文字パレット |
あり |
あり |
なし |
| 手書き入力 |
あり |
文字パレットにあり |
なし |
| Spotlight検索 |
あり |
ユニバーサルパレットにあり |
なし |
| グリフセットサポート |
なし |
あり |
なし |
| キーカスタマイズ |
あり |
あり |
ほとんどできない |
| 使用漢字制限 |
なし |
あり |
なし |
| 辞書の共有 |
ATOK Sync(未定) |
あり |
なし |
| 自動学習の抑制 |
環境設定で可能 |
プライベートモード |
なし |
| 電子辞典 |
製品によって付属 |
付属 |
なし |
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ことえりはOSにバンドルされているソフトであるにもかかわらず、日本語を入力するだけなら、十分な機能を搭載している。正直なところ、ことえりで何の不満もなければ、あえて日本語入力ソフトを購入する必要はないだろう。
しかし、ATOKが搭載している“校正支援”機能や“電子辞書”機能を活用すれば、間違った日本語を確実に減らすことができるはずだ。『Mail』や『Safari』しか使わないライトユーザーから、文章作成に携わるプロユーザーまで日本語入力はさまざまな用途に関わる基本作業だけに、あらゆる層にアピールできるソフトなのだ。
(株)エルゴソフトの『egbridge Universal』のような洗練されたパレッドやホイールは用意されていないが、長文入力時の変換精度や辞書の豊富さに関してはATOKは日本語入力ソフトのなかで際立っている。
環境設定などのユーザーインターフェースがわかりにくい点など改善の余地はあるものの、“操作ガイド”機能を備え、これから日本語ソフトを購入、もしくは買い替えようと考えているユーザーに対しても、しっかりフォローしている点は大きなポイントだ。
【結論】
【○】
長文を入力したときに誤変換が少なくなったと間違いなく感じられる。日本語の使い方の間違いを指摘する“校正支援”機能は、さらなるパワーアップを果たし、より正確性を増した。新機能である“推測候補モード”は使える候補が出てこないときもあるが、なかなかおもしろい機能だ。
【×】
インターネットで配布されている顔文字や専門用語辞書を“ATOK辞書ユーティリティ”へ登録する方法が面倒なので、もう少しスマートな方法を考えてほしい。“バックアップツール”など、パレット上のメニューからしか呼び出せない機能があり、すべての機能を使いこなすには相当な慣れが必要となる。
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(木下幹司)
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