『宛名職人 Ver.14』は、年賀状の作成を主眼に置いたソフトだ。1万3300点のイラスト素材や110書体のフォントを収録し、宛名印刷のために住所録の管理機能も備える。年賀状だけでなく、各種郵便物の宛名/裏面の作成と、ラベルなどの印刷に対応。現在、市販のMac向け年賀状ソフトとしては、唯一の選択肢だ。
本バージョンでは、宛名印刷時の文字組機能が強化され、テンプレートが4種類用意された。この機能により簡単に文字組みが設定でき、利便性が向上。また、最新の市町村合併情報にも対応した。そのほかトップメニューで全機能が一覧できるようになったため、既存ユーザーも知らなかった機能に出会えるかもしれない。
さらに『Adobe Photoshop』のPSDファイルの読み込みに対応(レイヤーは統合される)。また、JPEG形式での最大書き出し解像度が、従来の72dpiから300dpiに向上した。圧縮率も設定できるので、出力サービスを利用すればハイクオリティーな印刷も可能だ。
宛名職人 Ver.14は、昨今のソフトとしては珍しくMac OS 9.2以上の対応となっている。ただしUniversalアプリケーションではなく、Intel MacではRosettaによるエミュレーション動作となる。とはいえ、今回使用した範囲では、動作速度が気になることはなかった。
同社にはMac OS 9.1以下対応の『宛名職人 Classic』もある。ソフトの登場から14年が経過し、インターフェースや機能に古さを感じることも否めない。旧OSのサポートは重要だが、Intel Macの性能を味わえる新バージョンの登場にも期待したい。
宛名職人 Ver.14には、住所録閲覧用のDashboardウィジェットが付属する。ウィジェット上でのデータ編集には対応しないが、宛名職人本体を起動することなく、内容を検索/閲覧できるため、使い勝手は向上する。
Mac OS X付属の『アドレスブック』ウィジェットにない機能として、ほかのソフトでデータを使用する際に便利な“宛名のコピー”機能がある。また、『Skype』のIDやメールアドレス、ウェブサイトを登録し、ボタンひとつで該当ソフトを起動できるなど、データの閲覧以外の場面でも活躍する。
【○】 宛名印刷のレイアウトが柔軟性を増し、組み数字などの表記がきれいにできる。Mac OS Xだけでなく、Mac OS 9ユーザーにも新バージョンを提供する。
【×】 Universalアプリケーションではない。インターフェースの設計が初期バージョンから大きく変わっておらず、Mac OS Xにふさわしい設計を期待したい。
(倉田吉昭)