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MacworldとCES、注目度が高いのはどっち!?

Printable Version 2007年1月6日

重なる開催日

毎年恒例、年初の行事というと、IT業界に詳しい人なら“Macworld Conference & Expo/SAN FRANCISCO”(以下、Macworld Expo)と“International CES (Consumer Electronics Show)”(以下、CES)を思い浮かべるだろう。

前者では米アップルコンピュータ社のスティーブ・ジョブズ氏が、後者は米マイクロソフト社のビル・ゲイツ氏が基調講演を行なう。開催時期はどちらも1月の第2週前後だが、そのタイミングは年によって微妙にずれたり、重なったりを繰り返している。

今年はCESの開催が1日早いだけでほぼ完全に重なっており、両イベントの取材はなかなか難しい。2001年以降の開催日を振り返ってみよう。

CES Macworld
2001 6〜9日 9〜12日
2002 8〜11日 7〜11日
2003 9〜12日 7〜10日
2004 8〜11日 6〜9日
2005 6〜9日 11〜14日
2006 5〜8日 10〜13日
2007 8〜11日 9〜12日

CESにおけるビル・ゲイツの基調講演は毎年イベント開幕の前夜に行なわれるのが慣例だ。これに対してMacworld Expoのスティーブ・ジョブズは開始日の早朝。このあたりにも2人の性格の違いが現れているのだろうか。2人の基調講演の日程を振り返ってみると以下のようになる。

ビル・ゲイツ スティーブ・ジョブズ
2001 5日 9日
2002 7日 7日
2003 8日 7日
2004 7日 6日
2005 5日 11日
2006 4日 10日
2007 7日 9日

一部では、今回のMacworld Expoは、「アップルが発表内容に自信があるためにCESの開催時期にぶつけてきた」という噂も耳にするが、この表を見る限り必ずしもそうとはいえなさそうだ。

2004年以来、基調講演はゲイツ先行の状態が続いている。しかし、アップルはiPod miniを発表したMacworld Expoぐらいから、崩しようのない堅牢な土壌を築き始めてきた。

Windows Vista、およびMac OS X“Leopard”という2つのOSが発表される今年に、この後だしジャンケンは絶大な効果を発揮しそうだ。2人の創業者の過去の基調講演を見ても、どちらが強く印象に残るかは比較にならない。

ジョブズ
2006年のMacworld EXPOにおけるジョブズ氏の基調講演は、米アップルのウェブサイトで視聴できる。この映像が見られるのは今年のMacworld EXPO開幕までかもしれない。まだチェックしてない人は事前に“予習”しておこう

ゲイツ
2006年のInternational CESにおけるゲイツ氏の基調講演の様子。過去の講演についても丁寧にまとめて、ウェブサイトで配信しつづける誠実さはマイクロソフトならでは。アップルにはない謙虚さといえるかもしれない

勢いがあるのはMacworld EXPO?

さて、Macコミュニティーだけの小さなMacworld Expoと、世界最大級の家電業界見本市で、冷蔵庫、エレキギターから家庭用ロボット、パソコン、ロボットまでが並ぶ大規模なCESの日程が重なったとなると、焦るのはどっちだろう?

常識で考えればMacworld Expoのはずだが、もしかしたら現実は逆なのかもしれない。ここ数年、Macworld Expoは規模が縮小傾向にあった。しかし今年はひと味違って、勢いに乗っている。

展示会場となるモスコーンセンター(Moscone Center)は、大きく分けてノース(北館)/サウス(南館)/ウェスト(西館)の3つに分けられる。去年まではサウスだけに押し込められていたのが、今年はノースとサウスの両方で行なわれるようになった。華やかだった2000年前後と同じくらいの規模に返り咲いたというわけだ。


出展者も400社と聞くと少なそうだが、実際には小さなブースや共同出展も合わせるともう少し多そうだ。イベント開催前の登録者数は昨年比で28%増という。

日本からの出展者も増えている。Canon USA、Epson America、Borther、Nikonといった会社の現地法人はもちろんだが、TUNEWEARやパワーサポートといった日本発のMac/iPod関連メーカーも、すっかり顔なじみになってきた。

これらの企業に加え、今回、日本からよく名の知られたメーカーが初出展を果たす。日立マクセル(株)が『Pen-It』というBluetoothペン(関連リンク)のMac対応版を同イベントで発表する模様だ。


一方、CESを主催するCEAは、Macworld Expoを強く意識してか、過去の参加者にこんなメールを送ってきている。

CEAメール
CESを主催するCEAから送られてきたメール

“Exhibitor News from MACWORLD”──“MACWORLD出展者のニュース”という件名で、OWC社が新しいUSB Universal Device Adapterを発表したことや、無料の音楽教育を続けてきたJohnLennnonツアーバスが10周年を迎えたニュースなど、Macworld Expoで行なわれた発表のプレス資料リストを電子メールで送っているのだ。

最初は内容を見てMacworld Expoの事務局からのメールかと思い、「親切なサービス」と感心したが、メールの頭に“CES”のロゴマークがあるのを思い出してびっくりした。このメールをCESに参加したためにMacworld Expoを取材できないマスコミのための配慮と取るべきか、iPod人気で(アップルの出展しない)CESから重要なマスコミを奪われてしまうことへの焦りと取るべきか、解釈は様々だろう。




CESでビル・ゲイツがマイクを握るのは日本時間の8日の午前11時。Macworld Expoでスティーブ・ジョブズが登壇するのは日本時間の9日深夜(10日の午前2時)となる。リアルタイムでの中継は行なわれないが、最近では米国のニュースサイトがチャットで実況中継していることも多いので、興味のある人はぜひ探してみて欲しい。



(ITジャーナリスト 林信行)





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